長編です

めぐりあって幻想郷

システムについて

「東方シリーズ」と呼ばれる同人弾幕シューティングゲームをもとにした同人TRPGである。
PC達は「幻想郷」と呼ばれる摩訶不思議な和風ファンタジー世界の住人となり、幻想郷で起こる様々な異変を解決したりすることとなる。
「独特な世界観を楽しむ」「スペルカード(必殺技みたいなもの)を自作できる」「自作スペルカードを使ったりと戦闘が楽しい」あたりがセールスポイントだと思う。
私個人が行ったセッションということで考えると3回連続である。そろそろ「いい加減にしろ」という声が聞こえてきてもおかしくはないように思う。
言い訳がましくなってしまうが、私がこのシステムを立て続けていることには一応理由がある。
当然第一の理由は私がこのシステムと原作のファンであるからだが、他の理由として、「このシステムの様々な遊び方について研究したい」「これまでPC2人のセッションばかりだったのでPC3人以上でやってみたい」「RPG研究会携帯サイトで真っ先にシステムレビューが掲載されたにも関わらず、あまり遊ばれていないのは変だろう」といったことが挙げられる。
それらについても、今回のセッションである程度は達成できたのではないかと思っている。
では、そろそろセッションの報告に移ろうと思う。

PC紹介

今回は試みとしてハンドアウト制を用いてみた。

PC1:“和風の従者”司堂 茉莉(しどう まつり、向日葵/人間)
幻想郷の外の世界、いわゆる現代世界で生活していた16歳の学生。性別不詳で、一人称は「僕」。
幼いころに一度幻想郷に迷い込み、PC2の楼に拾われた経験がある。
外の世界に戻った後で今度は一条 茜(NPC)に拾われ、以後彼女の従者として幸せな生活を送っていた。
しかしある日茜が交通事故で死に、その後ずっと悲しみに暮れていた茉莉は、ある日茜とよく似た人影を見つける。
このことが、茉莉の運命を大きく変えることとなった。
お嬢様(茜)に対する愛はとても深い。
しかし性別不詳で外見も中性的なため、いろいろといじられることも(主に服装)。
汎用型キャラクター。
PC2:“気まぐれな紡ぎ手”那智 楼(なち やくら、百合/妖怪)
幻想郷に住む布の妖怪。見た目は和服のお姉さん。216の煩悩を持つらしい。
かつて無名の丘(という名の丘)で茉莉を拾い、1日ほど世話をした後に外の世界へと帰したことがある。
それから10年ほど後、再び幻想郷に迷い込んだ茉莉と再会することになる。
趣味は服を作ること。
かなりSっ気があり、他人を着せ替え人形にして遊ぶのが好きだったり。
能力値はかなり低めだが、持っているスペルカードの破壊力は洒落にならない。
攻撃型キャラクター。
PC3:“神代の魔女”鳴神 風姫(なるかみ ふうき、牡丹/魔族)
天気の神様な少女。外見年齢は14歳くらい。
かつてはかなりの力を持った神だったがある時封印され、永い時を経て封印から目覚めたとき、そこは幻想郷だった。
永きにわたる封印により力もだいぶ弱まっており、かつての力を取り戻すために信者を集めている。
天気に関係したスペルカードをたくさん持っている。
前回(2月28日)からの連続出演。
今回は相方の恋華がいないが、偉そうな態度などは変わらず、今日も何となく日々を過ごしている。
戦闘能力は低いが、驚異のサポート能力を誇る。
支援型キャラクター。
PC4:“死んだいい奴”安国 銀持(あぐに ぎんじ、薔薇/幽霊)
少年兵の幽霊。享年16歳。東方では極めて珍しい男性キャラクターである。
いわゆる戦争バカであり、死因も戦死である。
幻想郷に来てからは幻想郷に住む幽霊の管理やパトロールなどを行っている。
基本的に面倒見の良い性格。
しかし彼の語る戦争体験はあまりにも幅広く、一体いつの時代の人間なのか、というかいつから死んでいたのかなど、謎も多い。
軍人らしく戦闘能力は高い。
攻撃型キャラクター。

めぐりあって幻想郷

※時系列などわかりやすくするために、実際のセッションとシーンの順番などを変えている箇所があります。また、セリフなども実際のセッションとは若干違うかもしれません。

今からおよそ10年前のある日のこと。
この日、楼は何となく無名の丘へと散歩に出かけた。
鈴蘭が咲き誇る無名の丘。かつてはここで人間の子どもの間引きが行われていたという。
ここに捨てられた赤子は、やがて鈴蘭の毒により眠るように息絶えるか、そうでなくても妖怪が食べてしまうのである(もっとも、今ではそのようなことは行われていないが)。

楼「これだけ鈴蘭があればいろいろと遊べそうね。落とし穴の底に敷きつめておくとか」

そんな地味に恐ろしいことを呟きつつ、楼が足もとの鈴蘭に手を伸ばすと、何か長いものが彼女の手に触れた。
拾い上げてみると、それは何と釣りざおだった。誰かの忘れものであろうか。
何となく釣りざおを振ってみる楼。針は気持ち良く遠くへと飛び、遠くにあった岩に引っかかった。
釣り上げようと試みる楼。やがて釣りあげられた岩はひゅーんと楼の方へと飛んできて、楼の足もとに落ち、砕け散った。
そして中から出てきたのは5、6歳の子ども。いきなり超展開である。
とりあえず家に連れて帰り、食事(カエルとかイナゴとか)を食べさせつつ、怯えた様子の子どもに声をかける楼。
子どもは司堂 茉莉と名乗り、外の世界の人間で、どうやらかくれんぼの途中だったようである。幻想郷まで足を伸ばし、挙句に岩の中にかくれたのでは友達はおろか並みの人間では見つけられないのではないだろうか。隠れるのがうまいとかいう次元ではない。
話を聞いた後、茉莉に「元の世界に帰りたいか」と問いかける楼。茉莉は少し考えた後、こくりとうなずく。
こうして楼の手により、茉莉は外の世界へと帰された。
しかしこの時、手違いによりもともと住んでいたところとは遥かに離れたところに帰されてしまい、そこで一条家に拾われたのだった。わずか5、6歳にして激動の人生である。

と、そんな夢を見て、茉莉は目を覚ます。
いつもと変わらない、一条家の使用人室。
おぼろげな夢の内容を思い出し、「あの時食べた肉は何の肉だったのだろう」などと考えていると、部屋の扉がコンコンとノックされ、一条家のお嬢様である茜が入ってくる。
茜はサバサバした性格の少女であり、茉莉は茜をお嬢様として振る舞うのに対し、茜は従者である茉莉に対しても友達のように振る舞う。
ちなみに茜はかなりのゲーマーであり、ス○リートファイターが好きだったりする。
茉莉の性別を確かめようとする茜だが、茉莉は性別がバレないよう超速で着替えをすませ(男子用制服)、残念がる茜とともに学校へと向かう。
茜のぶんの鞄も茉莉が持ち、談笑しながら学校へと向かう途中、茜が携帯電話を家に忘れたことに気づく。
「先に行ってて」と言って家に戻る茜。茉莉は先に学校へと向かうが、その日、茜は学校に来なかった。
そして、茉莉が一条家に戻ると、茜の母(一条 ゆかり)が茉莉に駆け寄り、「茜が、車にはねられて…!」と言って泣き崩れる。
絶望のあまり呆然とする茉莉。
この日、茜は帰らぬ人となったのだった。

所変わって幻想郷。
銀持はこの日もパトロールに精を出していた。
銀持が「大菩薩峠」と一部の人が呼んでいる峠で耳かきで辻斬りをする物騒な幽霊(机 竜子。2月21日のセッションのPCの1人)をとっちめていた(竜子のPLよ、すまん)ところ、ふらふらとさまよう一人の幽霊の少女に出会う。
幽霊の少女を呼び止め、話を聞く銀持。
少女は一条 茜と名乗り、どうやら自分の状況を把握していないようだった。
銀持はとりあえず竜子を簀巻きにして放置し(竜子のPLよ、本当にすまん)、茜を署(?)まで連れて行き、そこで茜を幽霊として登録する。
登録を終え、今後どうするのかを茜に尋ねると、「しばらくはここで生活してみる」とのこと。
銀持は茜に空家を提供し、仕事へと戻る。
その後、銀持は上司から「最近幽霊が行方不明になる事件が起きている」という話を聞き、調査することになる。

それとほぼ同じころ、いつもと同じように博麗神社上空を漂っていた風姫は、神社の主である巫女(原作キャラ)に声をかけられる。
話を聞くと、どうやら最近幽霊が何人か行方不明になっているようだから調べてほしいということらしい。
巫女は本来こういった異変を解決するスペシャリストのはずなのだが、今回は大したことではないと判断したのだろうか。
風姫もちょうど退屈していたところなので、調査に乗り出すことになる。

茜が死んでからおよそ1か月が経った。
まるで魂の抜け殻になってしまったように日々を過ごす茉莉。
茜の分の鞄も持って通学する癖が抜けず、クラスメートもその様子を見て心を痛める。
その日の学校からの帰り道、茉莉はとある交差点で足を止める。
後で聞いた話によると、茜はこの交差点で事故に遭ったらしい。
行きかう車の列などをぼんやりと眺めていると、茉莉は人ごみの中に茜とそっくりな後姿を見つける。
茜らしき人影はおぼろげな足取りで裏路地へと入っていく。
思わず追いかける茉莉。
裏路地を抜け、茜の後姿を見失わないよう必死に追いかける茉莉。しかし茜らしき人影は徐々に距離を離していき、しかも辺りにはいつの間にか霧が立ち込めている。
必死に走って追いかけるが、とうとう人影は霧の中へと消えてしまう。
ふと我に返った茉莉が辺りを見回すと、周囲には森、そして目の前には大きな鳥居と神社のような建物。
茉莉が神社に向かって呼びかけると、中から出てきたのはちょうど昼寝をしていたらしい巫女。
巫女は茉莉の姿を見て驚いていたようだったが、すぐに状況を説明する。
この神社は博麗神社といい、幻想郷と外の世界の狭間に存在する神社であること、彼女はこの神社の巫女であること、茉莉は外から幻想郷に迷い込んだのだということ…。
なぜこんなところに迷い込んだのかという巫女の問いに、茉莉は知人を追いかけてきたということを伝える。
巫女は茜のことを知らないようだったが、そこへ銀持と楼がやってくる。
思いがけない再会に驚く茉莉と楼。
そして、銀持が茜のことを知っているというので、3人で茜のもとへと向かうことになる。
この時、ついでに楼が賽銭をくすねたため、巫女がキレる。
茜のもとへと向かう途中、茉莉は空を飛ぶ力がありそうだということになり、銀持、楼の協力により茉莉の空を飛ぶ練習が行われる。茉莉はなんとか空を飛ぶ能力に目覚める。
茜の家に行くと、ちょうど茜の安否を確認にきた風姫とも合流する。
扉を叩くと、中から茜が顔を出し、茉莉との感動の再会を果たす。
その後、祝いの宴を開こうということになり、茜の家は何もない(家具すらもない)ため、楼の家に移動し、飲めや騒げやの宴会が催される。
ここでは銀持がカレーを作ったり、銀持と風姫の飲み比べが行われたり、茉莉と風姫が着せ替え人形にされたり(茉莉はメイド服、風姫はピンクのフリフリ)という、まさに宴会だった。

翌日。一部を除き死屍累々の状況で朝を迎える。
茜や楼は茉莉の今後について茉莉と話し合う。

茜「…私は死んじゃったからどうしようもないけど、茉莉は生きてるんだからさ。他に心配する人もいるだろうし、元の世界に帰った方がいいんじゃないかな…」

茉莉「…せっかくお嬢様とまた会うことができたんです。だから、帰りたくありません…」

この場は話し合いを一旦保留することにする。
ここで、茉莉が「戦い方を教えてほしい」と言い、茜を除く4人で弾幕遊戯(模擬戦)を行う。
その後、話の流れにより、茜の好きなゲームを求め、香霖堂(外の世界の物なども扱っている雑貨屋。ゲーム機なども置いているが、店主の能力により遊ぶものだとは分かっても使い方がわからないため、蹴鞠のように蹴って遊ぶのが微妙に流行ったらしい)へと向かう。
ゲーム機やテレビなどを接続し、いざ遊ぼうとするが電源がない。
そこで天気の神様である風姫の力により、とりあえずゲーム機やテレビに小規模な雷を落としてみる。
結果、炎上(当然である)。慌てて雨を降らせて消し止める。店の中は大惨事。
再度セッティングしなおし、今度はコンセントに極小規模な雷を持続的にぶつけてみる。
一応動いたが、ちょっとしたら風姫が力尽きた。
結局店を追い出され、銀持と風姫は幽霊行方不明事件の調査に向かい、茉莉、茜、楼の3人は茜の家へと戻ることにする。
銀持と風姫は聞き込みにより、行方不明事件の裏に黒髪黒コートの不気味な女性が関わっていることを知る。
更なる情報を求め、冥界白玉楼へと向かい、なぜか観光客に向けて出店を開いていた庭師(原作キャラ)に話を聞くが、冥界では行方不明事件は起こっていないとのこと。
幽霊行方不明事件は顕界のみで起こっているのだろうか?
更なる情報を求め、二人は丁度いい人物がいることを思い出す。
比較的人通りの多い峠に住み着いている幽霊。そう、耳かき辻斬り魔の机 竜子である。
早速大菩薩峠へと向かう2人。そこには辻斬りの機会をうかがってそわそわしている竜子の姿が。
近寄って話しかける2人。
問答無用で斬りかかる竜子。
これにより風姫がかすり傷を負った(演出なのでダメージは算出していません)が、竜子は銀持によって取り押さえられ(竜子のPLよ、重ね重ねすまん)、話を聞くことに。
何と黒髪黒コートの女は竜子に会いに来たらしい。
自らを「根黒野 ミコン」などと名乗り、竜子を連れて行こうと交渉してきたらしいが、問答無用で斬りつけたところ逃げて行ったようである。
逃げた方角を聞くと、ちょうど茜の家がある方向。
まずい。
2人は竜子を簀巻きにして放置したまま(竜子のPLよ、マジすまん)急ぎ茜の家へと向かう。
一方茜の家では、茜と楼が茉莉の性別を確認しようと、実力行使に出ようとしていたときだった。
扉がノックされ、茜が出迎えに行く。
その瞬間、茜が小さく悲鳴を上げる。
悲鳴を聞きつけ、瞬間的に楼と茉莉が駆けつけるが、既にそこには誰もいない。
ちょうどそこへ銀持と風姫も戻ってきて、すぐさま4人で茜の後を追う。
相手はかなりの高速で飛んでいくが、どうにか見失うことなく、犯人が降りた森の中へと4人も続く。
何やらどんよりした暗い森の中、そこには行方不明になっていたと思われる幽霊たちと、ぼーっと立ち尽くす茜、そして黒髪黒コートの女。
すかさず茜に駆け寄る茉莉。しかし茜はただ立ち尽くすのみ。

茉莉「お嬢様に何をした!?」

怒り、黒髪黒コートの女…“謎めいた魔術師”根黒野 ミコン(本名は黒野 美琴)に詰め寄る茉莉。

ミコン「何もしてないわよ。ただ、ここには結界が張ってあって、ここにいる幽霊は皆私の言うことを聞くようになるだけよ」

皆の目が一斉に銀持へと向けられる。なぜかはわからないが銀持は平気なようだ。
ミコンは人間のネクロマンサーであり、どうやらミコンは自らが神と讃えられる幽霊の国を作ろうとしているらしい。
ミコンは茜を返せという交渉には応じず、幻想郷での正式な決闘ルールである弾幕遊戯によって決着をつけることになる。
茉莉側は茉莉、楼、風姫、銀持の4人。対するミコン側はミコン、茜、幽霊軍団、そしてもう一人。

「あたい、参上!」

…たまたま近くにいたところを戦力としてスカウトされた、氷の妖精(原作キャラ。バカ)である。
しかし、所詮はバカなことで有名な氷の妖精。程よくけなされ、程よく持ち上げられ、結局追い返されてしまう。
ミコンも「何かもういいや」というように飛び去っていく氷の妖精の後姿を見送るのだった。
そして弾幕遊戯開始である。先の模擬戦で貯めまくったテンションをフルに使い、乱発されるスペルカード、飛び交う美しき弾幕。
ミコン側の戦力が減っていることなどもあって、割とあっさり決着がついた。

茉莉「さぁ、お嬢様をもとに戻せ!」

ミコン「…私が倒れた段階で、もう結界はとけているわよ」

力尽きたように崩れ落ちる茜を慌てて抱きとめようとする茉莉。しかし茜の方が背が高いのでつぶされそうになる茉莉(しかもメイド服)。

ミコン「さぁ、煮るなり焼くなり好きにしなさいよ」

銀持「とりあえず署(?)に突き出そう」

楼「え、突き出すの? それより私が着せ替え人形にして遊びたいんだけど」

ミコン「…な、何をするつもりなのよ…(びくびく)」

自らの処遇に怯えるミコン。
ここで、茉莉(のPL)がこんなことを言い出した。
「人間の固有スキルで、相手に衝動表を振らせるっていうのがあるんですが、これって自分だけですか? いや、ミコンに振らせることはできないかな、と思って」
人間の固有スキル「古き血筋」は人間以外の対象に衝動表を振らせるものであり、それも自分に対する衝動表である。
なのでここでは使えない。が、面白そうだし、そこまで言われちゃ振らないわけがないだろう。
ということでミコンから楼への衝動表を振る(楼からミコンへは楼が辞退した)ことにする。
(ころころ)……ピンゾロ? この表、極端な出目はひどい結果になったような…。
で、結果は…「大感激:あなたたちに会いたかったのよぅ!」?

ミコン「…あなたみたいな人に会いたかったの! さぁ、私をきれいに生まれ変わらせて!!」

一同「ええええぇぇぇぇ!?」(爆笑)

台無しである。否、むしろ見事なオチがついた。
こういうとき、ダイスの神はいると切に思う。
ありがとう、ダイスの神よ。本当に面白かった。でもちょっと「覚えてやがれ」とも思う(笑)

その後、茜の家。
茜はしばし気を失っていたが、しばらくして目を覚ます。
玄関に行ったところから覚えていない茜に、茉莉が事情を説明する。
…ミコンは頭の打ちどころが悪かったということでまとめられた。そりゃ誰しもそう思うだろう。
そして、茜は茉莉に礼を述べた後、再度今後のことについての話を切り出す。
やはり、茉莉はもとの世界に帰った方がいい、と。
しかし、それに対して茉莉は…

茉莉「再びこうして出会えたことが奇跡というなら、僕はその奇跡を逃したくはありません! …お嬢様、いや、茜さんのそばにいたいんです!」

茜「まいったなぁ…そんなふうに言われたら、断れないじゃない」

気恥ずかしそうな、しかし心からの笑みを浮かべ、茜はそう答える。
周りの3人も、茜と茉莉を心から祝福する。

楼「茜ちゃん、うちの子をよろしくお願いね」

茜「はい! 茉莉はきっと幸せにしてみせます!」

そんな時、きれいに生まれ変わったミコンが乱入。

ミコン「置いて行くなんてひどいですお姉さま!」

楼「あぁ、ごめんね。じゃあミコン、行くわよ。私たちには(平和な)幽霊の国を作るという使命があるのだから」

ミコン「はい! どこまでもついていきますお姉さま!」

そして去っていく楼とミコン。
ちなみに、楼、ミコン、ともに華札は「百合」である。
……気付かなきゃよかった。
銀持と風姫も、各々報告に戻る。
風姫の報告を聞いた神社の巫女はこう言った。
「そう。彼女がそう決めたのなら、それでいいんじゃないかしら」

「さて、一緒に暮らすとなると、やっぱりいろいろと家具とかそろえなきゃね」

「そうですね。じゃあ、これから里に買い物に行きましょうか」

「うん、行こう。…あ、それと茉莉」

「はい?」

「…改めて、これからもよろしくね!」

「…はい! こちらこそ!」

里へと続く道、2人の楽しげな笑い声が幻想郷の空に溶け込んでいく。

二人の新しい生活が、今、始まったのだった。

感想・まとめ

超楽しかった。この一言に尽きる。
少なくとも私にとって非常に満足度の高いセッションとなった。
今回もいろいろと実験的な要素も加えてみたが、また一つ新たな遊び方の可能性を見つけることができたように思うし、新しい発見も多かった。
ボスがあまり手ごたえがなかったなど反省点はあるが、それはまた今後見直していきたい。
今回は茉莉のプレイヤーが原作をほとんど知らない状態でのセッションだった。
しかし、茉莉のプレイヤーが奇しくもPC1となり、いわゆる「幻想入り」をする立場のキャラクターとなった。
これによりプレイヤー間の知識的な立場とシナリオ内のキャラクター間の知識的な立場が近いものとなり、今回はそれもいい方向に働いたのではないかと思う。
PCは4人ともキャラが立っており、見ていて非常に楽しいものだった。
プレイヤーの皆さんには改めて心からお礼を述べたいと思う。本当にありがとう。少しでも楽しいと思えた部分があれば幸いである。
そして今回のプレイヤーではないが、勝手に登場させてもらった竜子のプレイヤーへ。
勝手に登場させてしまい、挙句いろいろと可愛そうな目に遭わせてしまった。本当に申し訳ない。
でも楽しかった。素晴らしいキャラクターを生み出してくれてありがとう。
最後にもう一度、今回のセッションは本当に楽しかった。
今後も機会があればこのシステムで遊んでいきたいと思う。

(3月17日/クニヒコ)
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