レポート No.2

ダンジョンズ&ドラゴンズ第3.5版

  
製作: ジョナサン・トゥイート、モンテ・クック、スキップ・ウィリアムズ
出版社: 株式会社ホビージャパン
ジャンル: ファンタジー



<ダンジョンが呼んでいる>

 ダンジョンズ&ドラゴンズの魅力はダンジョンの中にぎゅうぎゅうに詰め込まれています。待ち構える怪物達、張り巡らされた罠、それらを乗り越えた先にある財宝。ダンジョンでは様々な恐怖や危険への挑戦が濃密に味わえるのです。さしづめ弁当箱といったところで、ダンジョン・マスターは冒険者達に体験して欲しい障害をD&Dの本の中から選んで味付けをしていくのです。
 さらに、ダンジョンを攻略する冒険者達もそのための能力を多く持っています。鍵を開けるのが得意な盗賊や、神秘の力を使う魔術師は探険に役立ちますし、力で敵を薙ぎ払う戦士や、癒しの力を使える神官はモンスターとの戦いで大きな力を発揮します。ダンジョンに立ち塞がる障害を、自分達の力で乗り越え解決する楽しみがあるのです。時には予想外の出来事で冒険者が死んでしまうのもまた一興ですがね。
 

<楽しい戦闘>

 ダンジョンズ&ドラゴンズは戦闘が楽しいゲームです。特にスクエアマップを使った位置取りや移動の戦略・戦術を考えるとそれだけで白熱します。近接攻撃の間合いで隙を見せると攻撃の機会を与える「機会攻撃」、隙を見せない「5フィート・ステップ」、敵1体を2人で挟んで戦いやすくする「挟撃」、飛び道具を当たりやすくするための斜線取りなど、位置取りを考えさせられる要素が豊富にあるために移動だけ取っても面白いです。
 面白いのはルールだけじゃありません。モンスターだって面白いのです。例えば、肉体には実害が無いけれど金属の鎧を錆びさせて使い物にならなくする奴がいたり、腕が4本あって卑怯にも4回攻撃してくる奴がいたり、1人に掴みかかって離さない奴がいたりと、千差万別です。魔法使いだけでも覚えている呪文は人によって違い、戦い方もまた変わってくるのです。
 そこに戦闘オプションや魔法、地形などの要素が織り交ぜられてシミュレーション・ゲーム顔負けの奥の深い戦闘が繰り広げられるのです。専用のフィギュアやマップタイルが市販されているのも評価高いです。
 

<広がる世界>

 ダンジョンズ&ドラゴンズは本国アメリカでは怒涛の勢いでルールやデータの拡張が行なわれています。戦士が強化されるもの、世界設定の書かれたもの、ドラゴンの生態について書かれたものなど様々なサプリメントが出されており、その一部(といっても10冊を軽く超えますが)は日本語にも翻訳されています。
 まあでもプレイヤーはプレイヤーズハンドブック1冊あれば十分ですし、ダンジョンマスターはそれに加えてダンジョンマスターズガイドとモンスターマニュアルがあればゲームはできます。と言ってダンジョンマスターをしているとうちの会員は知らないうちに買っていたサプリメントを取り出して見たこともない特技や呪文を出して「これ使わせて」と言ってきます。恐るべしD&Dの魔力・・・・・・。
 

<まとめ>

 ダンジョンズ&ドラゴンズは魅力的過ぎて一生遊ぶのにも事欠かないゲームです。もうD&Dの魔力に魅せられてそこから脱出することがなかなかできません。
 D&Dの奥の深さを知ってしまうと他のゲームを薄く感じることもあるので取り扱いには十分注意した方がいいですよ。
 


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